So-net無料ブログ作成

Ⅳ 肖像 Le Portrait


            Ⅳ

            肖像

「病気」と「死」は、灰にするのだ、
我々のゆえに燃え上がったすべての火について。
あんなに熱烈であんなに優しいあの大きな両眼について、
私の心が溺死したあの口について、

ハナハッカのように力強いあれらのキスについて、
日の光よりも激しいあれらの興奮について、
何が残っているのか? ぞっとする、オー愛しの人!
ただ一枚のデッサンだけだ、色淡く三色で描かれている、

それは、私のように、孤独に死ぬ、
そしてそれを「時」が、無礼な老人だが、
毎日あの粗野な翼でこすりつける. . .

「生」と「芸術」の黒い暗殺者、
おまえは私の記憶のなかで決して殺しはしまい、
我が快楽、我が栄光であった女を!


39 <私はこれらの詩を. . .> <Je te donne. . .>


    39 <私はこれらの詩を. . .>

私はこれらの詩を君に与える、その目的は、
もし私の名が幸運にも遠い後の時代に着岸し、
ある晩、人間たちの脳に夢を見させるならば、
大いなる北風に恵まれた大船、

君の記憶が、不確かな伝説に似て、
ツインバロンのように読者を疲れさせ、
そして友愛の神秘な鎖の環によって
私の尊大な詩につるされたままにするためだ。

呪われた存在、君に、深淵から
空の最高まで、私のほかに、何も答えない!
― オー君は、はかない痕跡の影のように、

軽い足どりと晴朗なまなざしで踏みにじる、
君を苦いと判断した愚かな人間たちを、
黒玉の眼の彫像、青銅の額の偉大な天使!


40 彼女ハイツモ同ジ Semper eadem


     40 彼女ハイツモ同ジ

あなたは言った、「どこからあなたに来るの、黒い裸の
岩に向かう海のように上がる、この奇妙な悲しみは?」
― 我々の心がひとたび収穫をしてしまえば、
生きることはひとつの災いだ。それは誰もが知る秘密、

きわめて単純で不思議のない苦痛、
それも、あなたの喜びのように、誰に対しても明らかだ。
だから探し求めるのはやめなさい、オー詮索好きな美女!
そして、あなたの声は心地よいが、黙りなさい!

黙りなさい、無知さん! いつも有頂天なあなた!
子供っぽい笑いの口もと! 「生」よりもさらに
「死」は、微妙な紐で私たちをしばしば掴む。

そのまま、そのままにさせておくれ、私の心が嘘に酔う
のを、美しい夢想のようにあなたの美しい眼に
飛び込むのを、あなたのまつ毛の陰に長くまどろむのを!


41 すべて完全な Tout entière

      41 すべて完全な

「悪魔」が、高所にある私の部屋へ、
今朝、来て私に会った、
そして、私の過ちの現場をわざと押さえるつもりで、
私に言った、「わしは、よく知りたいものだ、

彼女の魅力がつくられている
すべての美しいもののなかで、
彼女の魅了する体を構成する
黒の、あるいはピンクの物体のなかで、

最も甘美なものは何かな。」― オーわが魂!
君は「嫌われ者」に答えた、
「彼女については、すべてが癒しの薬草だ、
何も選ばれることはできない。

すべてが私をうっとりさせるのに、何かが私の
心をとらえるのかどうかなんか、私は知らない。
彼女は曙の女神のように目をくらまし
夜の女神のように慰める。

そしてすべての彼女の美しい体をつかさどる
その均整はあまりにも上品である。
無力な分析によって
その多数の和音を記譜するには。

オー神秘のメタモルフォーゼ
すべての私の感覚がひとつに溶け合っている!
彼女の吐息は音楽をなす、
彼女の声が芳香をなすように!」